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新しいウィングが使えないけれど、概ね順調な琢磨

Jun 9, 2007

070608Takuma_002.jpg「回った回った、今日は」、と琢磨。回ったのは、どこで、という質問には「それはいいですよ」と笑いながら、今日もご機嫌だった。

--金曜日とはいえ10番手ということで快調な滑り出しと思います。
琢磨 そうですね。ラップタイムは接近しているけれど、予想よりずっといい滑り出しと思います。最初のセッションは非常に滑りやすいコンディションで、タイヤの使い方もうまくできなくて、クルマのセットアップに非常に苦しんだけれど、トラックがよくなるにつれてクルマの動きもだいぶよくなってきて、セッションの最後にニュータイヤを入れた時にだいぶ方向性が分かったので、セッティングを変えて、第2セッションは凄くいい方向で、サーキットとクルマのインプルーブメントが同じ方向を向いてくれたので凄く良かったです。

--タイヤは、2種類とも試せましたか?
琢磨 今日は、プライムもオプションも、ロングランもできたので、その中でポジティブな要素も見つかったので明日にかけてもっとポテンシャルを上げられるようにしていきたいと思います。

--今回持ち込んでいるエアロパーツは北米シリーズ用で、アンソニーと違うフロントウィングを使っていましたが、感触は?
琢磨 データ上はほとんど違いはないんですが、今後の開発のためにも、フロントウィングもリヤウィングもいろいろトライしました。リヤウィングは、風洞のデータとだいぶ違うデータが実走行で出てきたので、今晩ゆっくりと分析しなければならないですが、今日走った限りでは、全部ポジティブなので、明日に向けてはいい方向がみえていると思います。

070608Takuma_001.jpg--タイヤは、柔らかい方が、グレイニングが左フロントと左リヤに出ているチームが多いようですが。
琢磨 やはりグレイニングが一番の問題でした。特に路面コンディションの悪い午前中は、特にリヤに凄くて、ほとんどクルマを正確に感じることができないくらいだった。路面コンディションが良くなって、リヤのグレイニングが弱くなってフロントに移り始めるという一般的な傾向になってきたので良かったです。柔らかい方に限っては、グレイニングの頻度が大きいので、どうコントロールするのかカギになると思います。モナコでも木曜は同じような傾向で、日曜日(のレース)でスパーソフト・タイヤがいいパフォーマンスを発揮してくれたので、ここでも同じ傾向が見られるんじゃないかと思います。

--ここはブレーキングが問題になると思いますが、ブレーキングの安定性はどうすか?
琢磨 まだ満足のいく状態ではないですが、ダウンフォースとの関わりが強くて。トップスピードを伸ばそうとするとブレーキングが不安定になってしまうので、そこをどうまとめられるかが問題と思います。それより、グレイニングをどう対処するかの方が大きいですね。

--リヤ・ウィングは伸びが足らない?
琢磨 う〜、そのぉ、伸びが足らないし、クルマが浮いていっちゃうというか(笑)。ダウンフォースがないんです。それが、風洞から来ているデータから見ると異常な誤差なので、はっきりいって使えないですね。トップスピードを伸ばすのが難しいので、それが明日、他をどれだけチューニングして合わせていけるか、ということですね。何とか大きいウィングでゴマカしているんですが、他のチームも午後にダウンフォースをつけてきていますね。午前中のグレイニングの対策だと思うけれど、コンディションが良くなって、明日の午前中に攻略できて、ウィングを軽くできるようにみんなが動くと、ちょっと厳しいですね。その辺りに、ボクらもひとつ何かを持っていきたい、ということでエアロダイナミストが一生懸命頑張ってデータを解析しています。

--明日のエンジンは北米2連戦ですが。
琢磨 明日載せ替えるエンジンは、ホンダの人から「ちょっとスパイス効かせたから、楽しみにしといて」と言われたんだけど、どれくらい楽しみか分からないけれど、今日のエンジンよりいいと思います。

--エンジン凍結なのに?
琢磨 凍結でも塩コショウは振れるんで、もうちょっと美味し味が出るんです(笑)。

--今回使ったウィングは見覚えがありますが。
琢磨 メルボルンでSA07のインスタレーションをウェットで1周した伝説のウィングです(笑)。バーレーンでも試したけれど、ピッチセンシティビリティが良くないちょっとピーキーなウィングです。今回はロードラッグのパッケージを持ってきていて、他の空力の改良で使えるかもしれない、ということで着けているんですが、スタンダードのものに比べてほとんどデータが分からないので、データを取るために着けています。

--このコースは根性が要りますか(笑)。
琢磨 根性(笑)。うん、要りますねぇ。バンピーなのと、滑りやすいモナコと同じように集中力をすごく高めていなければならないし、モナコ以上にクルマのラインに正確に持っていくのは難しいかもしれない。丘を登りきったところで、先が見えないブラインドの状況で縁石に正確なアングルで乗せていかなければならないし、それをバンピーな状態でやらなければならないので。その意味で思い切りが必要だし、ちょっとでもヘジテーションすると、あっというまにラップタイムが落ちてしまうので、根性のみならず、正確性が求められると思います。

--明日はQ2、うまくいけば、ということを考えていると思います。
琢磨 まずは明日の午前中の走りに集中したいし、そこからQ2を越えていく走りをめざしたいし、今回もベストを目指したいです。
(協力:Masahiro Owari / 構成:MYS)