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カナダは縁石の乗越えが肝

Jun 9, 2007

0706085Ralf.jpg カナダGPが始まった。舞台は、ジル・ヴィルヌーブ・サーキット。半分を市街地、半分を専用サーキットで構成されるモナコに続く公道のモントリオール・サーキットは、実は今年初めて試されるマシン性能がある。“縁石の乗越え”だ。

 いつもなら、ヨーロッパ・ラウンドの幕開けを告げるサンマリノGPのイモラ・サーキットで、高い縁石と、そこでジャンプするマシンの挙動が試される。イモラでよければモントリオールもね、というのが合言葉だったが、今年、イモラのサンマリノGPがなかったことで、カナダGPは縁石乗越え性能が初めて試されるサーキットというワケだ。

 ここで、苦労するチームとジャンプアップを図れるチームが明確に分かれてくるかもしれないのだが、気になるのはトヨタとホンダだ。

 トヨタは、モナコでもラルフ・シューマッハが「縁石でマシンが弾かれる」と訴え、フリー走行初日に、縁石で飛ばされる形でクラッシュしている。これをきっかけにしたように、トゥルーリとの比較でキレの見えないラルフをトヨタは見限ったのではないかと言う噂が流れ、アメリカ・ラウンドの成績いかんでは、サードドライバーのフランク・モンタニーに交代ではないか、とまで囁かれることになった。

 しかし、ラルフのいう縁石乗越えの性能は、トヨタが頭をかかえている問題であり、その性能は決して高いとは言えない。カナダGPの結果が、それを証明することになるはずだ。

 縁石乗越え性能の良し悪しは、いかにしてタイヤが地面から離れる時間を短くできるか、にかかっている。つまり、弾かれてもタイヤが空中にいる時間を短縮するサスペンションが要求される。できる限り飛び跳ねず、跳ねても最短時間で地面に戻す。このノウハウが、F1チームの秘中の秘なのだ。

070608Batton_01.jpg 一方のホンダは、カナダに「RA107B」と呼んでもいい改良型のマシンを北米ラウンドに持ち込んだ。元々、RA107は、「よくないのは空力であって、メカニカルグリップは悪くない。雨だったら、マクラーレンやフェラーリにも簡単には負けない」と中本修平シニア・テクニカル・ディレクターが言っていることからも、縁石の乗越えだけを切り取れば、悪くないレベルにあると言えそうだ。

 そこに空力のアップデイトを載せてきたホンダである。北米ラウンドが、日本の2チームにとって、ターニングポイントになるかもしれない。(Masami Yamaguchi/MYS)